主要用途：専用住宅
構造・規模：木造2階建
竣工：2021年
敷地の三方が道路に面した閑静な住宅街に建つ住宅。
敷地は、住宅2軒分が納まるほどの広さがあります。
将来この敷地を分割できるように、建物は片側に寄せて配置しました。
プランニングでは2層の「生活空間」と1層の「くつろぎ空間」を明快に分け、
2層分のボリュームは周辺住宅に揃えて配置し、住宅街としての統一感を図りました。
空いた敷地側に1層分のボリュームを配置することで、
まるで住宅街に孔があいたように、周囲に大きな広がりが生まれました。
この孔は、前後の道路間をつなぐみちとしても機能しています。
過去の災害経験から、川の氾濫対策として地盤面から一定の高さを確保し床レベルを設定しました。
その高低差を居住空間から感じさせないよう、床レベルではウッドデッキを庭に向かって連続させています。
高い天井は外観にリンクした勾配天井となっており、そのまま外部へ連なり、庭へと接続します。
庭の中心には先住民である大きな樹木が立ち、家族を見守り来客を迎えます。
明快に分けた空間操作が、庭とのつながりを強調する仕掛けとなりました。
